学生時代、1973年頃、共立講堂で、「小坂忠とフォー・ジョウ・ハーフ」のコンサートツアー「もっともっと」を見ました。このフォー・ジョウ・ハーフは、すごいメンバーでした。小坂忠と、駒沢裕城、松任谷正隆、林立夫、後藤次利。共立講堂のときは、このメンバーでした。今になって驚いているのは、山下達郎のシュガー・ベイブがジョイントしていたのです。(どっちが前後か忘れました。)「SONGS」の曲を、ほとんど演奏していたと記憶しています。
で、このLPは、私が行った時ではなくて、もっと前の1972年3月の郵便貯金ホールのものです。ステージの様子をそのまま録音しています。
特に聴きどころは、ほのぼのとした小坂忠の語り口調です。
~「どろんこまつり」の紹介と、鈴木茂の登場の場面~
次が。
え〜と。
次に。
そうですね。そうか。
(ここで、「わっつ。」と会場が笑う)
あの。
実は。
ここに。
え〜。
はっぴいえんどのギタリストである。
鈴木茂くんが。(パチパチパチ)
茂くん!
(パッパカパー♪ パパパ♪ パッパカパー♪)
(会場が笑う)
え〜と。
はっぴいえんどの。
鈴木茂くんがいます。え〜と。
今日は。
え〜。
あの〜。
どろんこまつりという曲に。
特別に。
ギターで参加してもらえることになりまして。
それでは。
え〜と。
細野晴臣くんの曲で。
どろんこまつりという曲を。(パチパチパチ)
ーー「どろんこまつり」の曲スタートーー
ぼおっとした小坂忠が、「そうか。」、と気づくあたりが、最高です。
そこへ、女子学生を中心にした客の笑い声が、「わっつ。」と起きる。
この
「そうか。」「わっつ。」
「そうか。」「わっつ。」
昭和47年当時の学生の雰囲気、世相が、ズバリ、この笑いの反応に凝縮されています。
一体感ですね。これが素晴らしいです。
まあ、あと、細野晴臣さんや鈴木茂さんを、「くん付け」で呼べる人なんぞ、そんじょそこらにはいませんです。ハイ。
<消されるかも知れません。↓>
なお、この「どろんこまつり」の歌詞に、差別的表現がある、「つんぼ桟敷に、つんぼがひとり」という表現が問題、「つんぼ桟敷」自体は古典的使い回しとして許されそうだが、その次の掛け言葉が、許されないのだと思われます。そのため最近のCDでは削除されているようです(古いCDでは収録されているようですが、どうでしょう。)。
このLPは、大変貴重なものです。
私の宝物です。