フローレス島 ( Pulau Flores )

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<字幕> 題「フローレス島」
(1)あれ!木の上にドードーがいる!小型化したか。
(2)ジャングルの中?
(3)エビが飛んでいる。
(4)巨大魚のテトラが狙ってるぞ。
(5)ああ。よかった。GHDグラミーが助けてくれた。
(6)水草水槽を始めて五年経ちました。
(7)何か、懐かしさ、デジャブ(既視感)を感じます。
(8)そう。私たち日本人は、東南アジア人の遺伝子をどこかに持っているからでしょう。
(9)ここはフローレス島のつもりです。
(10)太古から変わらない。
E(11)フローレス原人のお祭りが聞こえる。。

冒頭ですが、私はフローレス島へ行ったことはありません。いつも通り、妄想で書き進めたいと思います。

1. フローレス島の地理的位置と人類史的位置

4年前の投稿「スンダランド」の続編です。投稿「スンダランド」の結びで、フローレス原人の謎への興味を語りました。今回はそこに踏み込んでみたいと思います。

最初に、フローレス島の地理的位置と人類史的位置について、以下の図をご覧ください。

フローレス原人の歴史の周辺

図内の右下にフローレス島があります。舌の形をしたスンダランドの海岸線に沿ってウォレス線が引かれています。ウォレス線の右側にも大陸があってサフルランドと呼ばれていて、パプアニューギニア及びオーストラリアにより形成されていました。このウォレス線を境界に生物の分布が異なることは学説になっています。フローレス島は両者に挟まれた孤島ですが動植物はサフルランドの特徴を有しているようです。

フローレス原人の起源と絶滅の年代についても諸説ありますが、一応、新説続きでキリがないので2016年ごろの説の80〜5万年前と書きましたが、最近の説では幅が広がっています。100万年前〜12000年前まで広がるという説もあるようです。こうなると日本の旧石器〜縄文時代とも重なってきます。

2. フローレス原人の絶滅理由はいかに

フローレス原人の謎は、どこから来たのか、なぜ小型化したか、なぜ絶滅したのか、この三点に集中します。現状では、起源についてはアフリカのホモハビリス移動説とジャワ原人説の二説、小型化については島嶼効果説が有力、絶滅理由についてはホモサピエンス征圧説、といった形です。

しかし最近、この中で絶滅理由説には、新たな説が有力に持ち上がってきています。新たというより、ありうべき説で、あえて、別の説を遠回りして探していた、とも感じます。

ウイルス蔓延説です。

やっぱりそうだろうか。世界は今、新型コロナウイルスとの戦いの中、説得力があります。

2020年10月、「ネイチャー」に驚愕の記事が発表されました。それを文春オンラインがブログ記事にしていますので紹介します(→記事)。

ポイントを抜粋しますと、


以下引用:

「2020年10月に「ネイチャー」に発表された論文で、ヨーロッパの人々が重症化しやすいのは、ネアンデルタール人の遺伝子を多く持っているからだ、との研究結果が発表されたのだ。新型コロナウイルスで入院した重症者と、入院しなかった感染者3000人以上の遺伝子を調べた結果、感染者の重症化に影響を与えるのは、三番目染色体にある特定の領域であることが判明したという。その後の分析で、その遺伝子領域は、5万年前のネアンデルタール人から発見されたものとほぼ同じで、6万年前にホモサピエンスとネアンデルタール人との交配によって、現代人に受け継がれたことも明らかになったという。・・・昔から、ホモ・サピエンス以外の人類が絶滅したのは、病気に対する耐性が関係しているのではないか、と論じられてきた。・・・これにより、ホモ・サピエンス以外の人類が、病気によって絶滅したことが確定したわけではなく、一つの可能性が示されただけだ。しかし、ホモ・サピエンスが進出した時期に合わせて、多くの地域でほかの人類が絶滅したことを説明するのに、矛盾はない。~文春オンライン 4/14記事「人類進化の奇妙な謎・・・”ホモサピエンス”より先に島を渡った”フローレス原人”はなぜ絶滅してしまったのか」~」


ホモサピエンスが、ウイルスをフローレス島へ持ち込んでしまった。それがフローレス原人絶滅への導火線になった可能性がある、と推察しています。

3. フローレス原人のことを勉強する

日本人はどこから来たのか」の著書で有名な海部陽介先生の研究を川端裕人さんが執筆した記事を紹介します。このBluebacks Outreachのブログ記事は渾身の執筆です。私の知っているブログ記事の中で最も長文です。

是非、お読みください。

ぼくたちはなぜぼくたちだけなのだろう?

この記事の中の最後の方で、絶滅理由の推測ついては多少触れていて、

フローレス島の民話に、なんでも食べる小さなおばあさんがいたが、村人たちが焼き払ってしまった、というのがあるそうで、現生人類に殺された、と聞こえます。

こうした研究者にとって、絶滅の理由の探究というのは、入りたくない領域なのではないか、と私は感じました。心の中に、もしかしたらまだ生存しているかも知れない、きっとそうした期待があるように感じます。

絶滅理由は、ORではなくてANDのように感じます。

現生人類が運んできたウイルスの蔓延によって個体が激減。そこへ追い討ちで、現生人類が最後の一刺しをしてしまった。のではないかと。

4. ここで学ぶべきことは何か

すごいことを示唆していると思いませんか。人間は、その傲慢さに気づくべきで、ウイルス耐性があるから自分は大丈夫ということではないです。ワクチンがあるから薬があるから大丈夫では、答えになっていません。ウイルスを消滅させる、弱毒化させる、その努力を弛まなく続けなければならない、ということでしょう。淘汰とはその結果であるべきなのだと。

5. フローレス島への飽くなき興味

フローレス島の話題は面白く広がります。フローレス島にもコモドドラゴンがいます。キングコングのモデルになったのも、この辺りの島のようです。そのキングコングと、半分くらいはそっくりなストーリーのモスラ、そのモスラに登場する手提げ籠に入ってしまうザ・ピーナッツ扮する小人の美人姉妹、この姉妹と小人人類のフローレス原人の妙な符合、島嶼化で巨大化もあるなら、なぜ日本は小型化だけ生じたのか。

などなど興味は際限なく広がりそうです。

身長115cm フローレス原人標本 LB1
<出所>Bluebacks Outreach ” ぼくたちはなぜぼくたちだけなのだろう”

No.75 (2021/Nov)(Cubase)