重体のマリモを救う
2年前、小学生の孫が、マリモが欲しい、というので、Amazonで、ビン入りのマリモを買ってあげました。
それから1年が経ち、孫が、マリモはもう死んだ、というので、可哀そうだなあと思いながら、引き取りました。
ビンのコルクの栓を開けたら、腐ったような悪臭が漂いました。マリモは、3球ありました。ほとんど大きくなっていませんでした。ただし、緑色を保っていました。ということは生きているのか。。これから先も生きるだろうか、と。
一縷の望みをかけ、グッピーのいる水槽に放り込みました。
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マリモは、細々と、魚と一緒に、生きているぞ
3ヶ月くらいしても、ほとんど成長する様子がありませんでした。
調べて見たら、Pet Pediaさんのブログに、
魚やエビは、マリモを食べてしまうので注意ください、と解説されていました。全くもって、その通りのことを行っているのですが、私の場合は、可もなく不可もなく、マリモの様子に変化はありませんでした。
。。。生体のためのエサを、十分に与えているからなのか??
マリモを、もっと良い環境へ、移動した。
あまり変化がないので、マリモの球を一つだけ、最も水質の管理に気を使っている、レグラスポニックス水槽へ、放り込みました。ここには、魚もミナミヌマエビもたくさん泳いでいます。
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それから半年以上経過しました。マリモ自体には、ほとんど変化が見られません。
他方、水槽に横に寝かせた木片には、ウイローモスが生えていたのですが、それを押しのけるように、投入した覚えのない緑の藻が、徐々に、生えてきていました。
その緑の藻は、黒ひげゴケのような邪魔な感じはなく、とても自然に、良い感じに、調和して増えてきて、喜んでいました。
つい一週間前、その緑の藻が、結構、厚い層に増えてきたので、トリミングしてみようと、思って、ゴソッと、削り取ってみて、そこで初めて気づいたのです。
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マリモは、丸くなるとは限らないのか??
その木片に生えてきた藻のところに、マリモを置いて並べて見たら、
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これ同じ植物に見えるじゃん!
いや、 形が違う。 別種類なのか??
そう。私はそれまで、木片に付着した緑の藻のルーツについて、意識したことが無かった。自然界だから、買った水草に付着して来ただろうくらいかな。。
ここで、流石に、仮説として、
「マリモの一部が、浮遊しながら、木片に移り住んだ」と考えることにしました。
次に、木片から剥ぎ取った藻を、手で丸めて、放り込みました。これが今後、どんな形状に変化していくでしょうか。これからナゾ解きです 笑。
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ただその。。「木片に付着した緑の藻の学名」は、何ですかね。
もし、マリモの子孫であることが科学的に証明されれば。。「マリモ」と呼んでいいでしょう。。確かに。
この木片に付着した藻だけを見て、
これは「マリモ」ですって、言える人いるのでしょうか?
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あの木片に絡まった藻ですけど。とてもいい感じですね。名前は何ですか?
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マリモっす。
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はあ?? 丸くないじゃん。マリじゃないじゃん。藻でしょ!藻の名前は何ですか?
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だからマリモっす。
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。。。
ん〜〜〜。ちょっと待ってくださいね。
私は、マリモの子孫がそこにあるので、「それはマリモです。」と、言っているのですが、しかし。
この認識は、重大な間違いを犯しているのかもしれない。
やっぱり、藻が何であろうが、球状に丸まった状態のことを「マリモ、マリモ状態」というのかも知れない。
つまり、トヨタだろうが日産だろうが、クルマはクルマであるが如く。
だとすると。。どう転ぼうが、この会話での私の返答は、「マリモっす。」しかありえない。
よかった。私は正しい。
マリモって何者??
あ〜あ。混乱してきた。。
まとめます。
ここで、忘れないうちに、仮説を整理してみると、
- マリモは、実は、魚やエビに食べられているのだが、同時に成長もしている。
- だから、同じような大きさのまま。
- マリモは不思議な植物で、胞子を作るタイプと作らないタイプがあるので、子孫の姿はナゾだが、とにかく、その子孫がフラフラと泳ぎながら、木片に漂着した。
- そこで、糸状の藻として、成長した。
- 木片で育つ糸状の藻は、魚やエビに食べられることなく、いや、成長とバランスして食べ尽くされることなく、増えている。
- 生体に与えているエサの量が、その意味で、適量である。
- 実は、マリモにとって、フワフワ浮いているより、木片に付着している方が生きやすいのではないか。木片の藻を全部丸めてみると、元の球の10個分以上になりそうである。凄い勢いで成長している。魚やエビに食べられる分なんぞ微々たる影響に思える。
- もし手で丸めた藻がマリモになるのなら。
- マリモの大量生産は、割と簡単で、「木片に藻を増やす、それを剥ぎ取って丸める」ということではあるまいか。
まあまあ、そこまで風呂敷を広げないとしても、
現段階の結論としては、
私の家では、とりあえず、
「マリモと生体は共存できる」
ということにしておきます。
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それではまた。