【WordPress】高画質で観る必要など本当にあるのか?。。自宅サーバーからの動画発信は、低画質のフレームサイズ480×270まで落とすことにしました。


<メディアの種類と今後の方向>


マス・メディアや民間企業は、当初は、動画を、大手のメディアサーバー或いは自社サーバーから配信するのが主流でしたが、2006年にGoogleが、ミニコミ生まれのYouTubeを買収して以降は、いつの間にか、民間企業・官公庁問わず、そのホームページにはYouTubeの動画が貼り込まれて当たり前、となりました。

YouTubeは使いにくい。ブログを作ろうとする時、文章は自分で自由に創作できる、写真やデザインも自分のオリジナリティで創作、手直しができる、なのになぜ、動画のYouTubeは、広告が入ってくる、微細な手直しだけ出来て差し替えが出来ない、「再生数いいね」などブログとして無意味なのに入ってくる、などなど作者の自由にならないのか。おそらくそれは、まだ動画を配信するには多額な設備投資、特許などの使用料、運営費がかかる、そこへの応分の負担が伴う、という説明になるでしょう。

手作りメディア側にいる一人として言わせてもらうなら、それは、より高品質の動画配信を追求するから、それだけ投資資金が必要になるわけです。それを利用者全体に負担してもらおうと考えるから、小市民側の不自由が解消されないのでは、そのように感じます。

さて、それでは、
昔、個人商店にあったような、穏やかな自由さを、手繰り寄せて行きたいと思います。

ポイント解説

<1> Web配信のプラットフォームを使い分ける。

私は、WordPressの発信は、安定度を重視して外部業者のXserverから行っています。ただし、Xserverはディスクを増量した時の料金のアップが大きいため動画の収納には躊躇します。

比較自体が、乱暴かも知れませんが、

デバイス コスト 1GB当たりの単価
ホスティングサーバー(Xserver) 200GB : 1,320円/月 6.6円.月/GB
クラウド(Dropbox) 2TB : 131.87USD/年 0.61円.月/GB
NAS(HDD) RAID使用3TBx2 : 21,470円/寿命5年間=60ヶ月 0.12円.月/GB

ということになるわけでして。

こうしたこともあって、自宅のSynologyNASへ、別にもう一つ、Webサーバーを立てて、そこから動画や画像を、XserverのWordPressへ、送り出すようにしています。しかしながら、自宅サーバーは非力です。動画や音楽を美しく配信/再生するのは無理です。

YouTubeやVimeoはオートトランスコードが備わっているので、ユーザーのインターネット環境が悪ければ低画質に落として情報量を少なくして送り出すことが出来ます。しかし私のような弱小自宅サーバーは、そこまでの資力能力がありません。

ですから、考え方としては、ふだんブログを作って発信するときは、動画は「個人商店」から発信、(商店と言っても無料ですが)、中に時々、一般向けと思われるものを、Vimeoで発信、という棲み分けです。

<2>ネックは、視聴側の4G回線の速度が、不安定なこと。発信側はまずまずの速度。

ZOOT NEXTを使って自宅サーバー及びガラポンTV、DIGAから外部へ発信していますが、その速度は60〜80Mbps程度です。遅いですね。サーバーとしては。これが自宅サーバーへアクセスする方に対するパイプの太さになります。

話は逸れますが、ガラポンTVはお見事です。頑張っています。ガラポンTVは、ファイルサイズが、1時間約150MB=0.04Mb/sと非常に小さいにも関わらず、iPadやスマホなら支障なく見られるわけです。この発想がナイスです。さすがにそこまで小さいと、MacやPCで再生すると見辛さを感じますが。

。。どのあたりで、適当に満足できるでしょうか。

半ば諦め気味の方も多いと思うことですが、スマホなどの4G回線で再生すると、なかなか動画か開始しないということが起きやすいです。例えば、OCNモバイルなどの格安MVNOの場合は、昼12時頃はアクセスが集中するせいか、動画の再生は止まりやすいです。

<3> 昼12時の4Gは最悪です。

ZOOT NEXTの配信速度  ダウンロード46Mbps  アップロード83Mbps
4G回線のダウンロード速度 ダウンロード780Kbps アップロード 3.4Mbps
480×270の視聴可否  不可
ガラポンTVの視聴可否  不可

ZOOT NEXTの配信速度
4G回線のダウンロード速度

4G回線で昼12時に観ることが出来る動画は、YouTubeなど一部だけです。多くは止まってしまい観ることが出来ず、ガラポンTVすら観れない状況になります。

OCNモバイルだけなのか分かりませんが、昼休みは、YouTubeなど特定の動画サービスを観たい人が集中するため、そちらへの配分を優先させて、午後1時以降は元に戻す、そんな扱いになっているような気がします。

<4> 動画のフレームサイズ480×270だと、いくつ同時配信ができそうか。

この際、昼12時の4Gの視聴は無理と、目を瞑ることにします。

480×270は、QuickTime480x270AAC 760.72MB/1h = 0.21Mb/s、となります。

ZOOT NEXTのアップロード配信速度の落ちた時を60Mbpsとして、その半分を、自宅サーバーが使うとすると、

30Mbps ÷ 0.21 = 143 個

となります。

Macのフォルダアクションにデフォルトで装備されている、動画のエンコーダーは、最小サイズで640×480となっています。そのため480x270AACを別の方法で作るのですが、私は、Apple純正のCompressorというアプリを使っています。

CompressorにQuickTime(movファイル)480x270AACを登録した例

<5> SynologyNASのメモリーを増設しました。

SynologyNAS DS218+の購入時のメモリーは2GBでした。公式では6GBまで増設が可能となっていますが、tabi.comさんのブログを参考にして、8GB増設して合計10GBにしました。

<6>同時アクセス制限数を引き上げました。

SyNologyNASのメモリー増設は、日常的なNASの活用の安定化に寄与することは確かだと思いますし、自宅サーバーへのアクセス制限数も増加することが出来るようになります。

Web StationのPHP設定->詳細設定、に入ります。

まず最初に、FPMモードが静的モードの場合は、同時アクセス制限数=FPM最大プロセス数、と読み替えられるようです。わかりやすい方がいいです。静的モードを選択します。

デフォルトでは、動的モード、FPM最大プロセス数20、です。

8GB増設したので、1プロセス100MB消費すると見積もり、80プロセスを追加して合計100個

上の<4>は143個ですので、低い方をとって100個

といっても現実問題として、そんなにアクセスがあるはずがなく、半分の50個にしました。

・FPMモード=静的モード

・適用FPM最大プロセス数=同時アクセス制限数=(<許容低画質同時配信数>または<1プロセス100MBのメモリーを消費する場合の許容プロセス数>の低い方)÷2

=(143または100の低い方)÷2=50個

SynologyNAS->Web Station->DSM6.xの場合->PHP設定->詳細設定->FPM

SynologyNAS->Web Station->DSM7.0の場合->「Webサービスポータル」->「デフォルトサーバー PHP」で使用するPHPを選択->下の画像
上の画像の続き->スクリプト言語の設定->「PHP」カスタマイズされたプロファイルから上の画像で選択したPHPを選択して「編集」をクリック->「FPM」にて同様に設定

<7> セキュリティアドバイザーをチェックする。

SynologyNASのアプリのセキュリティアドバイザーをチェックするようにしています。毎日朝2:00にスキャンを実行しています。その結果、何らかの警告があれば、指示に従って、対応しています。

SynologyNAS->セキュリティアドバイザー

<8> 5Gになっても、画質を落とせるものは落として使うべし。

但し、近い将来、5Gが普及すれば、圧倒的にデータ送信スピードが上がりますので、昼12時でもスマホでスムーズになると期待します。しかし、冒頭の図に戻って、基本的な考え方として、美しく鑑賞する必要のない画像は、画質を落として視聴するのが賢明だと考えます。

TV番組も、同じで、美しく観賞したい番組は4Kを望むにせよ、解ればいいのであればワンセグで十分、ガラポンTVで十分、という使い分けが望まれます。

24.4.10追加:Dropboxに置いた動画を利用する場合は、圧縮なしでリンクしても何とか再生可能です。

以上。