
今回は、Webカメラとマイクを使って、自分の顔の動きや声に合わせて画面上の動作人形(パペット)を動かせる**「自作パペットシステム」**をご紹介します。
「自分専用のオリジナルアバターを、もっと手軽に動かしてみたい!」という思いからPythonで開発を進めていたシステムですが、前回の記事の内容に改良を加え、やっと誰でも簡単に使えるパッケージになりました。
この辺で、Adobeのパペットにバイバイして、Adobeのサブスクをキャンセルすることにします。
今回はサンプルパペット付きのアプリ(ZIPファイル)を無料公開します。プログラミングが分からない方でもすぐに使えるように工夫したので、ぜひダウンロードして試してみてください。
✨ 自作パペットシステムの3つの特徴
1. Webカメラとマイクだけでスルスル動く
高価なトラッキング機材は不要です。Macの内蔵カメラ(またはWebカメラ)があなたの顔の傾きを認識し、マイクが声の大きさを拾って、パペットがリアルタイムに連動します。
「あいうえお」の口の形にも対応しており、まばたきや視線の移動も自動で行います。
2. 専用の設定画面(UI)でカンタン調整
以前はプログラムのコードを直接書き換える必要がありましたが、専用の「司令塔」となる設定画面を用意しました。
「マイクの感度」「パペットの大きさ」「顔の傾き具合」などを、数値で直感的に微調整できます。自分好みのセッティングを見つけたら、キャラクターごとに保存しておくことが可能です。

3. スペースキーでいつでも正面をリセット!
使っている途中で「ちょっと顔の向きがズレてきたな…」と思ったら、スペースキーをポンッと押すだけ。その瞬間のあなたの顔の位置を「真正面」として再設定(キャリブレーション)します。
📥 ダウンロードと使い方
以下のリンクから、一式がまとまったZIPファイルをダウンロードしてください。
使い方の手順(※Mac専用です)
使うためには、お使いのMacに「Python」が入っている必要があります。(入っていない方は公式サイトからインストールしてください)
- ダウンロードしたZIPを解凍し、フォルダを開きます。
- 初回のみ、フォルダ内の『はじめにお読みください.txt』の手順に従って、必要なAIパーツ(MediaPipeなど)をインストールします。(※ターミナルにドラッグ&ドロップするだけです!)
- 準備ができたら、**「自作パペット起動.command」**をダブルクリック!
- 設定画面が開くので、キャラクターに「サンプル」を選んで「起動」ボタンを押せば完了です。
※初回起動時はMacのセキュリティで弾かれることがあります。その場合はファイルを「右クリック」→「開く」を選択してください。カメラのアクセス、マイクのアクセスの許可を求められたら「許可」を選択してください。


🎨 応用編:オリジナルのパペットを自作しよう!
今回お配りしたフォルダの中には、run_assets/サンプル という場所に、パペットのデザインの元になった 「サンプル.pxd」 というファイルが入っています。

Macの画像編集ソフト「Pixelmator Pro」をお持ちの方は、このファイルを開いて自分の好きな絵に描き換えるだけで、完全オリジナルの自作パペットを作ることができます!
さらに、Pixelmator Proから画像を書き出してパペットを起動するまでを「ワンクリック」で全自動化する裏技(AppleScriptとAutomatorの連携)も開発しました。私は、サブスク版ではない、以前からある単発アプリを使っています。もしサブスク版で「パペット書き出し起動.app」がうまく動かなくなった場合は、Automatorで作成したAppleScript内の tell application “Pixelmator Pro” という1行を、新しいサブスク版の正確なアプリ名に書き換えるだけで解決します。
コードや詳しい仕組みに興味がある方は、こちらのページにスクリプトを公開していますので、ぜひ覗いてみてください。
PixelmatorProによるパーツの変更をパペット起動アプリに即座に反映している動画を以下に掲載します。
💡 OBSでリアルタイム配信に使いたい方へ
このパペットシステムは、OBS Studioを使ってリアルタイム配信などの画面に合成することも可能です。
ウィンドウキャプチャでパペットの画面を取り込み、背景(グリーンバック等)を透過させればOKです。
【ワンポイントアドバイス:音ズレの直し方】
映像の処理には少し時間がかかるため、OBS上で「声(マイク)」に対して「パペットの口の動き(映像)」がわずかに遅れて見えることがあります。
その場合は、OBSの「オーディオの詳細プロパティ」から、マイクの「同期オフセット」を「200ms〜500ms」ほどプラスに設定して、声をわざと遅らせて映像に合わせると自然になります。私は今500msに設定しています。

おわりに
自分が描いたイラストが、自分の動きに合わせて滑らかに動く体験は、何度やっても感動します。それではご自由に利用ください。




