「遠い」から無線。「近い」から有線。それが電器屋の常識ではなかったのか。

WiFiは、固まったり寸断することがあります。また、今回は家の中にあるMacとiPadの繋げ方の改善なので、直接は関係ないですが、一般にスピードが不安定です。さらに、微弱ではありますが電磁波の被曝も生じます。

100Mも離れているがゆえ不安定なのは仕方ないとしても、今回MacとiPadはすぐ隣りに至近距離で置いてあるわけです。サブディスプレイとして使おうとしています。すぐ隣にありながら、不安定、繋がらない、繋ぎ方が難しい、それはどこかで聞いた人間関係のようで、よくある話といえばそんなものでしょうか。いえいえ、これは物理の問題。ヘンテコリンなことと感じます。

よく考えてみてください。お月様まで電線を結べますか?

基本的な考え方は、「遠い」は無線、「近い」は有線です。

さて、よく知られているアップルの魅力として、アップル製品同士はなにも用意しなくても無線でサクッと繋がることにありました。しかし今回大事な発想は、一度アップル製品であることを忘れて、MacとiPadをケーブルで繋げる。ただそれだけのことをやってみます。

2つの実現

それは1つ目は、Macの映像をiPadで映すこと。2つ目は、iPadの映像をMacで映すことです。

ポイント解説

1 [1]の方法〜Macの映像を、iPadに表示する。

第1は、iPad(iPadOS17.3)をMacの拡張ディスプレイにする方法です。(Macをミラーリングすることもできますが、Macの映像と同じものを小さいiPadの画面で見る意味は殆どありません。家の中では。)アップルがおすすめの方法はSideCarです。SideCarで有線接続に切り替えることもできますが、最初にWiFiで無線接続してからその後で有線に切り替えるやり方になります。これがなかなか厄介でして、SideCarは、Macを再起動した後に、そのまま有線接続が有効になってiPadの画面にMacが表示されるかというと、そうならない、メニューバーの「画面ミラーリング」から接続する必要があります。なにかとてもストレス!

やっぱり、「ケーブルつなげてサクッ」といきたい。

以下の図をご覧ください。

今回、Macの「画面ミラーリング」は使わず、いきなりケーブルで接続します。

なお私はCamXアプリがシンプルでいいと選びましたがCamo Studioもいいと思います。

ただ残念ながら、このCamXアプリを使って、長時間、Macの拡張ディスプレイとして放置しておきますと、つまり常設すると、Macがだんだん重くなってきて、Macを再起動するということが時々あります。従って、この使い方は、一時的にiPadを代用する使い方になろうと感じます。

器具類やアプリなどを購入して時間を費して、あれこれ工夫するより、最近非常に安くなった単機能のモニターを購入して、直接、Macと接続するのもありだと考えます。iPadはiPad本来の使い方で活かす、ということでしょう。

2 [2]の方法〜iPadの映像をMacで表示する。

第2の方法、iPadをMacへ映すことですが、iPad miniやiPhoneの映像を拡大してみたい、さらにその映像を録画共有したい場合に使うことになります。これも有線接続なら無線接続より簡単です。Thunderboltケーブル(※1)を挿し込むだけです。あとはOBSやQuickTimePlayerからiPadを選択して表示します。

突然、接続解除のストレス

このThunderboltケーブル接続で、第1の拡張ディスプレイも兼用出来ないのか、つまりiPadの映像を→Macで表示、だけでなく逆方向のMacの映像を→iPadで表示、も使えないのか、ということですが、Mac設定の「画面ミラーリング」で「個別のディスプレイとして使用」を選択すれば、Macの映像を→iPadで表示、Macの拡張ディスプレイとして使えます。但し、iPadの映像を→Macで表示、Mac側からiPadの映像をキャプチャリングするアプリ(例えばOBSやQuickTimePlayerなど)を立ち上げると、「画面ミラーリング」の方法では、突然、接続解除になってしまいます。OBSの場合ですが、シーンの一つでiPadをキャプチャーするようにしてあって、ただしそのシーンを選択していない状態であっても、あるいはiPadを非表示にしても、接続解除されてしまいます。つまりOBSを何か別の使用目的で立ち上げても、そのOBSの設定のどこかにiPadキャプチャーが登録されていると、それに影響を受けて接続解除されるということですので、ストレスが大きいです。

日常は[1]の方法で使用するようにして、iPadの画面をMacの画面の中で録画したい、その時だけは[2]の接続に変える、そのように使用するしかありません。

※1 Thunderbolt3と4があります

3 拡張ディスプレイは日常的に使える道具。

第1の方法について、詳しく見てみます。
下図をご覧ください。拡張ディスプレイ用ケーブルを挿し込む→CamXアプリ(無料)を起動する、ただそれだけで、下図の状態になります。

このままの状態でiPadとしても拡張ディスプレイとしても両方使える点が素晴らしいです。マウスでiPadアプリの操作、Mac間のアプリの移動が行えます。マウスは手元でMac,iPadが切り替えられるタイプが非常に便利です。

但し、iPadを拡張ディスプレイとして使った時の、解像度は、やはり純正の「画面ミラーリング」を使った方がクリアで見やすいです。

その感じに近づくように調整しましたが、2箇所あります。1つ目は、Mac側のシステム設定→ディスプレイ→拡張ディスプレイで、使用する解像度を1344×1008にすること。2つ目は、iPadのCamX→画像設定でズームを35程度にすることです。

4 単機能モニターとiPadの両方使うスタイル。

単機能モニターの価格が安くなっており、16インチでも20,000円以下になっています。こうなってくるとアプリやケーブルに出費して設定に苦労するより、モニターを買ってしまった方が得策と感じます。実際、私の場合、単機能モニターとiPadを両方使うスタイルになっています。以下の方法ですと、iPadは通常は、独立して使用して、iPad,iPhoneの画面をMacに表示したいときは、Mac側でOBSやQuickTimePlayerを立ち上げて行います。

さらにこの方法ですと、Windows RemoteでWindowsPCをMacから開いて、Windowsを単機能モニターに表示して操作することも出来ます。

左にMac、右の単機能モニターへWindowsを表示。ブログの挙動を調べたりExcelを使ったりする。
Macの拡張モニターに、OBSを表示してその中に、Macの主モニター、iPad、iPhone、パペット(カメラとマイクに反応)を配置した、いわばフル活用パターンです。

どうもこの4の方法が、一番、安定感があると感じます。

5 その他

下写真は、二種類のケーブルです。

ご参考にどうぞ。

以上