動画は、Bunny CDNを使っています。プレーヤーはWordPress備え付けをカスタマイズしています。
はじめに
今回は、少しマニアックな動画配信の裏側の話題です。 長年愛用してきたVimeoですが、3月頃に「Plusプランが廃止の方向」という記事を目にしました。それに伴い、現在月額750円程度の料金が、1,200円程度に値上がりする方向だそうです。私の動画配信の利用レベルからすると、これは明らかな無駄遣いになってしまいます。 「いよいよVimeoの代替を探す時が来た」と決断し、日頃から頼りにしているGeminiなどのAIと相談しながら、今回の移行作業を進めてきました。
1 コスパ最強のCDN選び:Bunny vs Cloudflare
移行先を検討する上で、最終的な候補に残ったのは「Bunny CDN(Bunny Stream)」と「Cloudflare Stream」の2つでした。両者のコストパフォーマンスを比較した結果、私はBunny CDNを選択しました。
Bunny CDNの最大の魅力は、月額の最低料金がたったの1ドル(約150円)であることです。 支払いの仕組みは「デポジット制」を採用しており、自動チャージと手動チャージが選べます。感覚としては交通系ICカードのSuicaと同じです。私は手動チャージにしてあります。デポジット残高が少なくなると通知が来るはずです。 これによって、Vimeoをこのまま放置していれば月額1,200円かかるところを、Bunny CDNなら月額150円程度にまで節約できそうです。小規模な個人運営にとって、このコスト差は圧倒的です。
2 料金だけじゃない!「自動トランスコード」と「直リンク」の解放
Bunny CDNを選んだ理由は、単に安いからだけではありません。 Vimeoの大きなメリットであった「視聴者の環境に合わせて画質を調整する自動トランスコード機能」を、Bunny CDNもしっかりと備えています。
さらに決定的な違いが、ストリーミング配信用(.m3u8)の「直リンクURL(ダイレクトURL)」がそのまま使える点です。 Vimeoのような大手サービスでは、専用のプレーヤーを通すことが強制され、カスタマイズが困難でした(例えば、字幕一覧から特定のシーンへジャンプするなど)。しかし、直リンクが解放されているBunny CDNなら、自作のテンプレート(dr52.phpなど)を使って、オリジナルの自由な配信の仕組みを完全にコントロールすることができます。
3 英語の壁は「AIのサポート」で乗り越える
Bunny CDNを導入する上での唯一の難点は、サービス画面やマニュアルがすべて「英語」であることです。 しかし、今の時代、GeminiやChatGPTといった生成AIにサポートしてもらえば、英語はまったくハンデになりません。設定で分からないことがあればAIに聞き、PythonやAppSheetのシステム構築もAIと二人三脚で進めることができます。この強力なサポートがあれば、高齢者であっても最先端のインフラを構築することは十分に可能です。
4 複数の配信所を切り替える「マイライブラリ」の完成
今回の移行以前からですが、私が構築した「マイライブラリ」システムは、状況に応じて複数の配信サーバーを瞬時に切り替えられるようになっています。
それぞれのサーバーには特徴的な役割があります。
- Dropbox:動画の製造工場からの「産直(ダイレクト配信)」。
- Xserver:安全で安定したWordPressの「メインのホスティングサーバー」であり、配信を振り分けるルーティングの中枢。
- pCloud:買い切りプランを活かした、大容量の「保存倉庫」。
もし配信にトラブルが起きても、Xserver、pCloud、Dropboxへ速やかに切り替えることができます。 ここに、強力なCDN配信所として「Bunny CDN」が加わった形になります。このような柔軟で自立したエコシステムが完成した今、個人がVimeoなどの大手プラットフォームに依存し続けるメリットは殆どなくなりました。
おわりに:世界情勢が物語る「脱・依存」の重要性
特定のプラットフォームにすべてを預けてしまうと、規約変更や大幅な値上げ、あるいはサービス終了の際に、自分のメディアが人質に取られたような状態になってしまいます。最近の世界情勢が物語っているように、何か一つの場所やサービスに過度に依存しないことは、情報発信においても非常に重要です。
Vimeoからの卒業は、まさに自分の資産を自分自身でコントロールする自由を手に入れるための、最良の決断でした。




