Cubaseを長年使っていますが、今以って、新しい発見があります。
多くの方には、馬鹿馬鹿しいぐらい、当たり前のことかも知れません。もしかすると、一人くらい、おおそうか!と喜ばれる方がいるかも知れませんので、紹介します。
実は、つい先日、ヤマハカスタマーサポートから返答をもらい、ガッテンしたことです。
というかガッテンもしたが、疑問も感じたところです。
それでは、順番に説明していきます。
チャネルEQで、いつもPREが赤くONになっているのに気がついた。
そもそも、PREとは何の意味かすら調べずに、最近まで来たわけです。EQは、いつも、プラグインを差し込んで使っていましたので。
最近のCubaseは、EQの調整について、参照したいトラックの波形を透過表示しながら、当該のトラックの波形をなぞるように調整する、という優れた機能になってきましたので、そろそろ、このチャネルEQも使ってみようと思っていました。
ここで、ヒョンなことを発見しました。
新トラックを追加した時、デフォルトで、PREが常にONになっているのですが、これをOFFにして音を聴いてみると、非常にクリアに聴こえるではありませんか。
だから私としては、デフォルトでPREをOFFにしたい、と考えました。
そこで、Cubaseの環境設定など、メニューバーをあれこれ探したのですが、見当たりません。
それで、ヤマハカスタマーサポートへ、その方法を教えてもらいました。
灯台下暗し。すぐ右側のボタンで、「既定のプリセットとして保存」をするだけだった。
すぐ近くにあるものが目に入らない。そんなこともありますね。
正しい手順を図で説明しますと、以下の流れです。
<1> 新トラックを追加すると、いつも、PRE(プリセット)ボタンがONになっている。
<2> PREボタンの左端の「Preフィルターをバイパス」アイコンをクリックして、OFFにする。
<3> OFFになった状態。
<4> PREボタンの右端の◇菱形アイコンをクリックして、「既定のプリセットとして保存」を選ぶ。
<5> 「はい」を選ぶ。
<6> 新トラックを追加しても、PREはOFFになる。
<7> 試しに、PREがOFFの状態で、チャネルEQのLO,LMF,HMF,HIをプロットする。このCubaseファイルを保存して、再読み込みしても、同じ状態で再現される。
<留意点>
要点は以上ですが、このチャンネル設定ウインドウがクセモノで、<7>のあと「プリセットを保存」を選び、適当な名前(test1など)を付け保存した場合、そのtest1を別のトラックから、プリセットの読み込みを行っても読み込めません。マニュアルでは、Preラックの設定はEQカーブディスプレイ(上のチャンネル設定ウインドウのこと)で編集できません。と補足がありますので仕方ありません。
同じトラックのインスペクターまたはMixConsoleにあるEQ設定にて「プリセットを保存」にて名前を付けて保存すると、製品で提供される各楽器のEQ設定に混じって、自分のtest1が作られます。
3カ所でデータを共用/連携することは出来そうに感じますが、難しいのですかね。
まとめ
他のプラグインの挙動は、初期設定項目に何らかの変更を加えると、次に、新トラックなどを設定した時は、それに追従する動きになるものが多いです。しかし、このチャネルEQは、追従しなかったです。
解決が思い浮かばないのは、ある種の「思い込み」のせい、とも言えますし、いつものパターンに引きずられてしまう「利用可能性ヒューリスティック」という脳の思考かも知れませんし、歳をとったので鈍くなってきたのかも知れません。
少し冷静に、一日置いても、なかなか、思い付かないようなら、専門家に聞くのがいいですね。
但し、このPREボタンですが、デフォルトでOFF 、の方が、一般的な感覚にマッチしてると思いますが、どうでしょう。チャネル設定ウインドウのEQプリセットを開いても、現状、何一つ、製品で提供されるプリセットは入っていないので、だったら、自分が作って保存しなさい、という意味でしかないです。なのになぜデフォルトがONなのか。
もっというと、PREという表記は、色んな意味を想像します。プレなんとか、プレフィーダーとか。でもこのPREボタンは、単に、トラック用のプリセットを作ったり共用するだけでしょう。紛らわしいです。
アマチュアの私にはこれ以上のことは分かりません。プロフェッショナルにとっては、ありがたいことが、何かあるのでしょうか。