メディアライブラリを作ろう

24年3月「動的サイトを作ってみた」、同12月「動画ショートコード」を作成し、動画配信のためのデータ作成方法を解説してきました。
その後、少し手直しを行ったため、最新版として「動画パッケージの作り方」の解説をします。
1 スクリプトの変更点
ファイルパス入力を不要に:
当初は、各URLファイルを入力した後、そのファイルパスを別途手で入力していました。これを、事前にメディアアセットとして登録済みの場合、再生URLを登録するだけで、spreadsheetに存在するファイルパスが自動的に呼び出されるよう改良しました。

2 アプリ運用変更点
個別指定による再生サーバーの優先:
第3章で説明したように、再生URLに対しては個別に指定された再生サーバーが優先されます。個別指定がなければ、拡張子別の選択番号が適用されます。
メディアアセットごとにこの再生選択番号が設定され、例えば、以下のようになります。

https://imakat.com/rd.php?id=5XipZRMG.png | サーバー選択番号:3 |
所在場所に「dynamic」を追加:
さて、次に、動画パッケージの設定に入ります。以前にも説明した通り、動画はいくつかのメディアアセットを集めて作ります。このライブラリでは、初期画像ファイルURL、動画ファイルURL、字幕ファイルURL、字幕一覧ファイルURL、説明ファイルURLの5種類です。基本的には、これらの再生URLを登録します。
動画パッケージの設定では、各URLを登録すると同時に再生サーバーも自動決定されます。例えば、初期画像はpCloudから表示、動画はDropboxから表示、字幕はXserverから表示、字幕一覧はpCloudから表示、説明はXserverから表示といったように、自由に設定が出来ます。自由に場所が変更可能、動的なので、dynamicとしました。
ただし、字幕vttファイルについては、WordPressサーバーの中に置くようにします(そうしないと、Windowsの場合は字幕が表示されません)。
なお、再生URLを入力せずに、サーバー別のURLを直接入力することもできます。その場合は、個別選択、拡張子別選択の影響は受けずに、再生されます。
基礎情報として、いくつかに分類してありが、この意図は、埋め込みコードの形式の違いをはっきりさせるためです。dynamic、wordpressサーバー、自宅サーバーは、いずれもWordPressサーバーのHTML5動画プレーヤーを使用しますので、どれを選んでも同じ結果になります。Vimeo、YouTubeはそれぞれの動画プレーヤーを使うのでhtmlスクリプトも異なります。

3 ショートコードの生成
WordPressの投稿には、
- カスタムHTMLブロックに埋め込む方法
- ショートコードブロックに記載する方法
の二つがあり、表示される内容は同じです。
phpスクリプト
動画ショートコードの生成(WordPressサーバー内) | |
Xserver(WordPress Cocoon Childのfunctions.phpへ記述) | php |
終わりに
ここまで、メディアライブラリの作成から活用までの流れを説明してきました。
基本の考え方は「ひとつの場所に依存しない」です。
どうしても、人は、「この指とまれ」「このボール、あなたなら奪えるよ」と誘われると、群がる習性があります。そこを狙ったが如く、突然、天災、人災は起こり、その集まりを破壊します。あるいは、物事は、新しく生み出されてしばらくすると、それが普及して大衆化します。大衆化した次は飽和して衰退します。万物同じ原理で動いています。「のようだが」違う、ズレているが存在感がある、面白い別物、そんなものにロマンを感じます。
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