マスタリングについて  Cubase8.5

現在、iMac El CapitanへCubase8.5(時々、Logicも使うが)を載せて音楽制作を行っている。どうも動作が不安定になる。前の方が良かった。自分にとっては、OSもDAWも2年くらい前のスペックで十分であり、もうこれ以上何も変えて欲しくない。ただ安定性だけを増して貰えばそれでOK。という思いである(お金が掛かるだけだから)。

備忘のために、Cubase8.5での、マスタリングの手順について書いておく。
ちなみに私の場合、それほど多くのトラックを使用しないので、VSTinstruments等は、1トラックへ1個使うという贅沢をしている。従って、MIDIをオーディオ化することなくミキシングまで済ませている。


マスタリングは、複数曲の音圧や雰囲気を統一するために必要となる。私はいつも単品で作るだけなので、シングルCDを作るとした場合の、平均的な音圧や雰囲気の水準を設定するための作業として記述する。まず準備として、Cubase8.5のStereo OutのINSERTSへ、一応、RoomWorks MultibandCompressor Maximizer UV22HRを以下のように登録する。なお、UV22HRは下方にある線のさらに下へ入れる。
※StereoEnhancerは、トラック数が3トラック以下とか少ない時、試しに使ってみるのがいい。

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<1>Reverb  ( RoomWorksによる)

Reverbは、空気感・広がりをもたらす。ただ、それ以前に、曲全体の発音を滑らかにし、MIDIのカクカクしたデジタル音を、柔らかくアナログ的に感じさせる効果が大きい。例えば前の晩作った曲を朝聴いた時、音がバラバラで非常に不愉快に感じることがある。聴力、聴感覚自体が変化しているのだと思う。そんな時は、これを使うと朝聴いても心地良くなる。ただし、この目的のためのReverbは、ほとんど微かな咬ませ方で十分だ。
例えば、こんな程度の軽さ、Reverb Timeは0.17くらいだ。

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<2>MultibandCompressor

これは、曲全体を、表現したい雰囲気に統一するために使っている。よく使うのは、Ballad Master 2。使うツマミは、だいたいOUTPUTのみ。使い方は、Masterメーターの「RMS最大」の値が、-12.0程度になるようにOUTPUTツマミを動かす(後のステップで更に引き上げる)。

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<3>左右のバランス調整

Masterメーターで、左右の音圧のバランスを確認する。一曲全体を通して、下の水色の棒が、だいたい左右同じ高さになるように、ミキサーのStereo Outのパンを調整する。

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<4>Maximizer

これは、MultibandCompressorでRMS最大を-12.0程度に調整した後、さらに音圧の底上げを行い、より大きい音に聞こえるように調整する。Outputは0.0のままで動かさない。好みによるが、自分の場合は、RMS最大が-10.0~-8.0程度になるようにOptimizeツマミを調整している。なお、上段にある、菱形のマークのある、選択肢だが、これは何も選択しないようにしている。つまり、このプラグインをStereo OutのINSERTSへ登録したまま、Optimizeのツマミ以外は、何も触らない状態にしている。

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<5>UV22HR

これは、原理は詳しく知らないが、業界規格の標準品質の音に調整するためのもので、何も考えないで、保険と思って入れておく。Stereo OutのINSERTSの下方にある線のさらに下へ入れる
以前、SoundCloudへ投稿した曲で、クリッピングノイズが発生した。元のmp3で聴いても問題なかった。調べてみたが、よく分からないなりに、これを入れたら、なぜか直った。なお、私は、上段にある菱形のマークのある、選択肢だが、これは何も選択しないようにしている。つまり、このプラグインをStereo OutのINSERTSへ登録したまま、何も触らない状態にしている。

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以上が、自分の標準的なマスタリングのやり方だが、キーポイントは、<1>Reverbを軽~く掛けるところだと感じている。

<6>本当のマスタリングはまだまだ

結局、私がやっていることは、マスタリングの真似事のレベルである。やはり、全トラックをオーディオ化してから行うのが最適だと思う。WaveLabとCubaseがシームレスに扱い易くなったとの宣伝がある。いずれ試してみたいと思っている。